スケーリングとは?コンクリートの寒冷地対策と効果的なメンテナンス法
2024.07.04 (Thu) 更新
寒冷地のコンクリート構造物は、厳しい気候条件にさらされるため、通常の地域よりも劣化が進行しやすいと言われています。
特に、冬場の凍結融解を繰り返すことで、コンクリート表面に「スケーリング」と呼ばれる現象が発生し、構造物の耐久性を低下させてしまうことがあります。
スケーリングは、コンクリートの表面が薄く剥がれ落ちたり、剥落したりする現象で、放置すると構造物の強度低下や防水性の低下につながり、最終的には補修が必要となる事態に発展する可能性があります。
そのため、スケーリングの原因や対策方法を理解し、適切なメンテナンスを行うことが重要です。
Contents
□スケーリングの基本!寒冷地のコンクリートに何が起こるのか
スケーリングは、コンクリート内部の水分が凍結と融解を繰り返すことで発生する凍害の一種です。
コンクリート内部の水分が凍結すると体積が膨張し、コンクリートに圧力を加えます。
この圧力は、コンクリートの表面にひび割れや剥落を引き起こす原因となります。
1:スケーリングが発生しやすい条件
スケーリングが発生しやすい条件は、以下の通りです。
・最低気温が-2度以下の寒冷地であること
・コンクリートの品質が低いこと
・コンクリート内部の水分量が多いこと
・コンクリート表面に塩分や凍結防止剤が付着していること
2:スケーリングの発生メカニズム
スケーリングは、コンクリート内部の水分が凍結と融解を繰り返すことで、コンクリートの表面が剥がれ落ちる現象です。
具体的には、以下のメカニズムで発生します。
コンクリート内部の水分が凍結すると、体積が膨張します。
また、凍結と融解を繰り返すことで、コンクリート内部に微細なひび割れが発生します。
そして、ひび割れから水が浸入し、凍結と融解を繰り返すことで、コンクリート表面が剥がれ落ちます。
3:スケーリングによる被害
スケーリングは、コンクリートの表面を剥がれ落とすため、構造物の強度低下や防水性の低下につながります。
また、スケーリングによって発生したひび割れから水が浸入し、鉄筋の腐食を促進させることもあります。
□効果的なスケーリング対策
スケーリングは、適切な対策を行うことで、その発生を抑制したり、被害を最小限に抑えたりすることができます。
スケーリング対策には、以下の方法があります。
1:スケーリングの予防対策
スケーリングを予防するためには、以下の対策を行うことが重要です。
・コンクリートの品質管理を徹底し、耐久性の高いコンクリートを使用すること
・コンクリート内部の水分量を少なくすること
・コンクリート表面に塩分や凍結防止剤が付着しないようにすること
・凍結防止剤を使用する場合には、適切な種類と量を使用すること
2:スケーリングが発生した場合の補修方法
スケーリングが発生した場合には、以下の方法で補修を行うことができます。
・軽度のスケーリング:表面の剥離部分を研磨し、防水処理を行う
・中程度のスケーリング:剥離部分をハツリ落とし、補修モルタルで補修する
・重度のスケーリング:剥離部分をハツリ落とし、鉄筋の補修を行う
3:スケーリング対策の費用
スケーリング対策の費用は、スケーリングの程度や補修方法によって異なります。
軽度のスケーリングであれば、研磨や防水処理で済むため、比較的費用を抑えることができます。
しかし、重度のスケーリングの場合には、ハツリや鉄筋補修などが必要となるため、高額な費用がかかる場合があります。
□まとめ
スケーリングは、コンクリート構造物の耐久性を低下させる重要な劣化現象です。
寒冷地では、特に注意が必要です。
スケーリングを予防するためには、コンクリートの品質管理を徹底し、適切なメンテナンスを行うことが重要です。
スケーリングが発生した場合には、その程度に応じて適切な補修方法を選択する必要があります。
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